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2011年6月22日 (水)

今週は「ハンセン病を正しく理解する週間」です

今週は,ハンセン病を正しく理解する週間です。「ハンセン病」といっても私たちの身近な病気ではないので,小学生に説明するのは難しいですが,各学年の発達段階に応じて指導しています。 小学生向けの資料を載せておきますので,保護者のみなさんもご覧いただき,一緒に考えてみてください。

<参考資料>小学生のためのハンセン病の知識(ちしき)

 ハンセン病とは、1873年にノルウェーのハンセン博士が発見したらい菌の感染によって、皮膚とおもに皮膚や筋肉に張りめぐらされた神経(=末しょう神経)などがおかされる病気です。らい菌の感染力はごく弱く、うつっても発病することはほとんどありません。それに1943年に、よく効く薬が発見されて完全に治る病気になっています。

 しかし、昔は「らい」とか「らい病」とかいわれ、よく効く薬もなく、顔や手足などに目立つほ跡を残すこともあったので、恐ろしい伝染病のように思われてきました。「らい予防法」という法律で強制的に療養所の中に一生閉じこめられてきたことや療養所に収容される時に家中を消毒されたりしたことなどで、恐ろしい病気と思わされた原因となりました。

 うつりにくいし、発病もしにくく、たとえ発病しても完全に治るようになったうえに、人間として生きる権利をふみにじるような、らい予防法はもともと、必要なかったことも明らかとなり、1996年にやっと廃止されました。法律が出来てから89年後のことです。法律が廃止されただけでは、これまでの恐ろしい病気という間違った考え方(偏見)がすぐになくなるわけではありません。この間違った考え方が回復者の方や家族の人達を苦しめています。病気が治った後、生まれ育ったふるさとへ帰ることができる人は少ないのです。亡くなった後も遺骨を引き取る遺族が少ないために、全国の療養所の納骨堂に眠ったままです。

 ハンセン病の常識とごく簡単な歴史の説明です。
 病気にかかった人は病気を治すことに専念することが大切です。思いやりのない仕打ち(偏見)に苦しむようなことはあってはなりません。そのような苦しみを、病気にかかった人に加えてはならないということは、ハンセン病の歴史が私たちによく教えてくれています。
 だれもがハンセン病について正しい知識をもつことが大切です。
 同じようなことはハンディキャップを持った人にも共通することです。ハンセン病についての知識が、病気について、命について、思いやりについて考えるきっかけとなるはずです。

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